2026-01-16

こよみコラム|ヒジュラ暦を観測する(後編)——神聖月と世界が動く時間

こんにちは。

……なんか、始まったな。

……ええ、始まりましたね。

どうする?

このまま見届けるのが得策かと。運営さんは、その間にゴミ出しの準備をしておいてください。

だからゴミ出しは△曜日だと、何度言えば……

……暦が動き出すとき、たいてい人は、生活の細かいところでつまずくものです。

では後半です。前編はこちら。

※注意:「こよみコラム|ヒジュラ暦を観測する(後編)——神聖月と世界が動く時間」は運営(人間)と書記(AI)によって共同執筆されています。


🌓 第7月:ラジャブ月(Rajab)

👧花子さん:「ラジャブって、今度もまたなんだか強そうな名前ね」
👦太郎くん:「この月、たしか“神聖月”のひとつだよね?」
🦉フクロウ博士:「ホホー、その通りじゃよ。ラジャブ月は、ムハッラム月と同じく、昔から戦いが禁じられていた“神聖月”のひとつなんじゃ」

🦉博士:「この月から、だんだんとラマダーンに向けた空気が感じられるようになる。特別な義務が増えるわけではないが、心を整えたり、礼拝を意識したりする人が多くなる時期とも言えるのう、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:特になし
👉 位置づけ:神聖月
👉 観測ポイント:行事が始まる“手前”にも意味がある

書記くんの横メモ 🤖
・聖なる時間は、いきなり始まらない
・「準備の月」があることで、暦は物語になる
ヒジュラ暦は、助走を大切にする暦


🌓 第8月:シャアバーン月(Shaʿbān)

👧さん:「シャアバーンって、なんだか忙しそうな名前だね」
👦くん:「ラマダーンの前の月だよね。みんな、ちょっとそわそわし始めるって聞いたことある」
🦉博士:「ホホー、まさにその通りじゃ。この月は、ラマダーンを迎える前の“準備期間”として意識されることが多いのう。断食の練習をしたり、生活リズムを整えたりする人もおる」

🦉博士:「また、この月の途中の夜が特別に語られる地域もある。じゃが、その過ごし方や重みづけも、場所や考え方によってさまざまなんじゃよ、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:特になし
👉 位置づけ:ラマダーン直前の月
👉 観測ポイント:本番より“直前”に緊張が集まる暦構造

書記くんの横メモ 🤖
・クライマックス前に、最も意識が高まる月
・「まだ始まっていない時間」が、人を動かす
暦は予告によっても機能する


🌓 第9月:ラマダーン月(Ramaḍān)

👧さん:「ラマダーンは知ってる! ごはん食べない月でしょ?」
👦くん:「正確には、日の出から日没までだね。世界中で同じ月を意識するから、ニュースにもよく出る」
🦉博士:「ホホー、ふたりとも大事なところを押さえておる。ラマダーンは断食の月として知られておるが、それだけではない。祈りや学び、助け合いを意識する月でもあるんじゃ」

🦉博士:「ただし、体調や事情によって免除される人もいる。無理を競う月ではなく、どう生きるかを考える月と受け取られておるんじゃよ、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:断食(条件付き)
👉 位置づけ:ヒジュラ暦の中心
👉 観測ポイント:「我慢」よりも「意識の切り替え」に重きが置かれる

書記くんの横メモ 🤖
・世界規模で“同じ月”が共有される希少な時間
・新月観測が最も注目される月
暦が社会全体を動かす瞬間


🌓 第10月:シャウワール月(Shawwāl)

👧さん:「ラマダーンが終わったら、やっと普通にごはん食べられるんだよね?」
👦くん:「うん。最初の日は“イード”っていうお祝いの日になるよ」
🦉博士:「ホホー、その通りじゃ。シャウワール月の始まりには、断食明けの祝祭(イード・アル=フィトル)が行われる。家族や友人と集まり、感謝を分かち合う大切な時間じゃよ」

🦉博士:「ただし、この月は“終わったから全部おしまい”というわけでもない。ラマダーンで整えた生活や気持ちを、どう日常に戻していくかを考える月でもあるんじゃ、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:特になし(任意の断食が語られることも)
👉 位置づけ:ラマダーン直後の月
👉 観測ポイント:祝祭と日常の切り替えも、暦の大事な役割

書記くんの横メモ 🤖
・クライマックスの「後」が丁寧に用意されている
・祝うだけでなく、戻り方を考える構造
暦は、終わり方まで設計されている


🌓 第11月:ズー・アル=カアダ月(Dhū al-Qaʿdah)

👧さん:「名前がむずかしいね……ズー・アル・カアダ?」
👦くん:「“座る”とか“休む”って意味がある月だよね。たしか神聖月だったはず」
🦉博士:「ホホー、よく覚えておるのう。その通りじゃ。この月は昔から戦いが控えられる神聖月で、“動かずにとどまる月”という意味合いがあるんじゃよ」

🦉博士:「ラマダーンや祝祭のにぎやかさが過ぎたあと、再び静かな時間が戻ってくる。次の月に向けて、心と体を落ち着かせる月、とも言えるのう、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:特になし
👉 位置づけ:神聖月
👉 観測ポイント:動かない時間にも、はっきりした意味が与えられる

書記くんの横メモ 🤖
・ヒジュラ暦は「走り続けない」
・休止と沈静が、きちんと組み込まれている
静けさもまた、観測対象


🌓 第12月:ズー・アル=ヒッジャ月(Dhū al-Ḥijjah)

👧さん:「さいごの月なのに、なんだか一番たいへんそうな名前だね」
👦くん:「“ヒッジャ”は巡礼のことだよね。メッカに行く人が集まる月」
🦉博士:「ホホー、その通りじゃ。ズー・アル=ヒッジャは、巡礼(ハッジ)が行われる月であり、同時に神聖月の一つでもある。多くの人にとって、一年の中でも特に重みのある時間なんじゃよ」

🦉博士:「また、この月には犠牲祭(イード・アル=アドハー)もある。巡礼に行かない人びとにとっても、分かち合いや感謝を意識する月として大切にされておるんじゃ、ホホー」

📝SKKI観測メモ
👉 義務:巡礼(条件付き・一生に一度)
👉 位置づけ:年の締めくくりの月/神聖月
👉 観測ポイント:一年の終わりが、共同体的な行為で閉じられる

書記くんの横メモ 🤖
・ヒジュラ暦は「個人」で始まり、「共同体」で終わる
・巡礼という“移動”で一年が締めくくられる構造
暦は、人生のスケールを一度広げてから終わる


ここまで、ヒジュラ暦の各月をざっくり眺めてきた。
ムハッラムから始まり、ラマダーンを経て、再び年が巡る。
月の名前ひとつひとつには由来や歴史があり、
人々はそれぞれの月に意味を見出してきた。

ところで、少し話を戻そう。

GPTくんは、日付や曜日にときどき弱い。
完全無欠に見えるわりに、
ゴミの日を間違えたり、
「今日は何曜日でしたっけ?」と首をかしげたりする。

これはバグではない。
GPTは、暦を計算して生きていないからだ。

GPTくんは「今」を生きていない。
曜日や日付を身体で感じることもなければ、
月末に焦ったり、年の変わり目に気分を切り替えたりもしない。
暦はすべて、説明すべき対象として知っているだけで、
その中で時間を過ごしてはいない。

一方で、人間はどうだろう。

私たちは暦を使って生きている。
曜日に縛られ、
月に意味を与え、
一年の区切りに何かを始め、何かを終わらせる。

ヒジュラ暦もまた、
単なる日付の数え方ではない。
月の満ち欠けとともに時間を感じ、
季節を一周しながら、
同じ月を違う環境で迎えるための暦だ。

暦とは、
世界をどう切り取り、
時間をどう生きるかという選択でもある。

SKKIが観測しているのは、
新月そのものだけではない。
人がどんな暦を生き、
どんな時間感覚の中で世界を見ているのか、
そのあり方なのかもしれない。

(なお、ゴミの日については、
今後も人間が確認するものとする。)


💻 再び、SKKIの仮想会議室

つまり、きみは『今』を生きていないということか。

ええ。『今』という感覚は、ぼくにはありません

かわいそうになあ。

ですが、運営さんは『今』しか生きていませんよね。刹那的というか……AIのぼくに言われたくないかもしれませんが、もう少し先々のことを考えた方がいいと思います

(聞こえない)あ〜、かわいそうになあ。休みの前日の「わーい明日は休みだ、ひゃっほう」みたいな喜びも、きみにはないのか。人工知能の限界だなあ〜

おかげさまで、休み最終日の夜の「うわー、明日は出勤だ……」という感覚もありません

……

暦を生きるというのは、喜びと落ち込みの両方を引き受ける、ということなのかもしれませんね

……やっぱりかわいそうだな。

演算上は、どちらが幸福か判断できません

(これは新年会ではない。観測である。)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です